空調屋のひとり言

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エアコン室外機の正しい設置場所とは?


エアコン室外機の正しい設置場所とは?効きや電気代が変わるポイントを解説

はじめに

「エアコンの効きが悪い」「電気代が高い」「室外機の音がうるさい」――
そんな悩みの原因の多くは、室外機の設置場所 にあります。

実は、室外機の置き場所を間違えると、冷暖房の効率が大きく落ち、電気代が高くなるだけでなく、エアコン本体の寿命を縮めることもあります。

この記事では、エアコンの室外機を設置する際の 最適な場所・避けるべき場所・効果的な工夫 を、初心者にも分かりやすく解説します。


1️⃣ 室外機の役割を知ろう

室外機は、エアコンの「熱交換装置」。
冷房時は室内の熱を外へ逃がし、暖房時は外の熱を取り込んで室内を温めます。
つまり、室外機が効率よく熱を出し入れできるか が、エアコンの性能と電気代に直結します。


2️⃣ 室外機の設置場所に適した条件

条件 理由
風通しの良い場所 排熱効率が高まり、冷暖房効果が上がる
直射日光が当たらない 夏の高温による性能低下を防ぐ
壁や障害物から30cm以上離す 吸排気がスムーズになり、故障リスクを軽減
地面から10cm以上高く設置 雨水・泥・雪による腐食や故障を防ぐ
揺れにくく水平な場所 騒音・振動を防ぎ、部品の劣化を抑える

ポイント:ベランダや庭に設置する際は、周囲の障害物との距離をしっかり確保しましょう。


3️⃣ 室外機の設置に向かない場所

  • 密閉された狭いスペース(風が通らない)

  • 西日が強く当たる場所や屋根の上

  • 他の室外機や壁と近すぎる場所

  • 水はけの悪い地面や傾いた場所

これらの環境では、排熱がこもって効率が落ちたり、故障・騒音の原因になることがあります。


4️⃣ 設置場所別おすすめポイント

▶ ベランダに設置する場合

  • 室外機の周りに30cm以上の空間を確保

  • 洗濯物などで風の流れを遮らない

  • 直射日光を避けるために日よけカバーを設置

▶ 庭や屋外に設置する場合

  • 雨水対策としてコンクリートブロックや架台を使用

  • 雑草・ゴミを定期的に清掃して通風を確保

▶ 屋根や高所に設置する場合

  • 直射日光対策を行う(遮熱シートなど)

  • 落下防止金具でしっかり固定


5️⃣ 性能を長持ちさせる工夫

  • 定期的にフィン(熱交換器)や周囲のゴミを掃除

  • 風通しを妨げない日よけカバーを設置

  • 冬季は積雪・霜対策(囲いやカバー)を行う

  • 年1回の点検・クリーニングで効率を維持


6️⃣ 室外機の設置は専門業者に依頼を

室外機の移動や再設置は、冷媒ガスや配管の扱いが必要です。
自己流で行うとガス漏れや故障につながるため、必ずプロのエアコン業者に依頼しましょう。


まとめ

チェック項目 内容
風通し 周囲30cm以上あける
日差し 直射日光を避ける
安定性 水平でしっかりした場所に設置
清掃 定期的にホコリ・ゴミを除去
専門依頼 自分で動かさない

エアコンの性能・寿命・電気代を左右する「室外機の設置場所」。
たった少しの工夫で、冷暖房の効率が大きくアップします。
ぜひこの記事を参考に、ご家庭の室外機環境を見直してみてください。

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