エアコンは私たちの生活やビジネスに欠かせない空調設備ですが、「家庭用」と「業務用」では設計・性能・価格など、様々な違いがあります。
この記事では、業務用エアコンと家庭用エアコンの主な違いについて詳しく解説し、それぞれの特長や向いている用途、選び方のポイントなどを分かりやすく紹介します。
| 比較項目 | 家庭用エアコン | 業務用エアコン |
|---|---|---|
| 主な用途 | 一般家庭(居室・リビング) | オフィス・店舗・工場・商業施設など |
| 対応面積 | ~30㎡程度が中心 | ~数百㎡まで対応可能 |
| 電源 | 主に単相100V/200V | 主に三相200V(高出力) |
| 馬力(能力) | 0.8〜3.0馬力程度 | 1.5〜10馬力以上まで多数 |
| 設置タイプ | 壁掛け型が主流 | 天井カセット型、天井吊型、ダクト型など |
| 耐用年数 | 約10年 | 約10〜15年(高負荷使用前提) |
| メンテナンス性 | 比較的簡易 | 専門業者による定期点検が必要 |
| 初期コスト | 数万円〜十数万円 | 数十万円〜数百万円 |
家庭用エアコンは、家庭のリビングや寝室などでの利用を想定しており、比較的短時間の使用や一定温度での運転に最適化されています。
一方、業務用エアコンは、人の出入りが多い店舗や、熱を発する機器が多いオフィス・厨房など、「過酷な環境での長時間運転」が求められるため、耐久性・冷暖房能力ともに高い設計がされています。
壁掛け型が主流
設置工事が簡単で、価格も抑えめ
デザイン性・静音性が重視されることが多い
天井カセット型(4方向・2方向など)
天井吊型
ダクト型(天井裏配管)
床置型 など
→ 空間全体に均等に風を送る必要があるため、複数の吹き出し方向や広範囲送風が可能な構造が多く、インテリアとの一体感も重視されます。
家庭用エアコン:単相100Vまたは200V
一般家庭の電源に対応しており、どの家でも導入可能
業務用エアコン:三相200Vが主流
工場や商業施設など、大きな電力を必要とする機器向け
導入には三相契約が必要。未対応の場合は電力契約の変更や工事が必要になるケースも
家庭用は設置費込みでも10万円〜30万円程度
業務用は機種によっては50万〜100万円以上も(設置工事含む)
業務用は高出力ながら最新機種は省エネ性能が高い
長時間稼働する用途であれば、業務用の方が結果的にコストパフォーマンスが良い場合も
家庭用:年1〜2回の簡易清掃でもOK
業務用:フィルター清掃+定期点検など
「フロン排出抑制法」により、点検が義務化されているケースも多い
| 利用シーン | 推奨エアコン |
|---|---|
| 一般住宅 | 家庭用で十分 |
| 自宅兼店舗/美容室/クリニックなど | 業務用が無難(稼働時間・出力) |
| 小規模オフィス(~10坪程度) | 条件によっては家庭用でも可能 |
| 中~大規模施設(店舗・工場・事務所など) | 業務用が前提 |
判断ポイント:
面積・人の出入り・稼働時間・発熱機器の有無
電源(単相 or 三相)と工事の可否
設置スペースと吹き出し方向の希望
業務用と家庭用のエアコンには、用途・性能・設計思想・コストの面で明確な違いがあります。
導入後のトラブルや無駄なコストを避けるためにも、使用環境に合ったタイプのエアコンを選ぶことが何より重要です。
Q. 自宅サロンには業務用が必要?
→ 稼働時間や部屋の広さにもよりますが、1日数時間程度の使用であれば家庭用でも対応可能。ただし、人の出入りが多く、長時間使用する場合は業務用の方が安心です。
Q. 業務用を家庭に取り付けられる?
→ 可能ですが、三相電源が必要なため電気工事や契約の変更が必要になることがあります。
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